【タロット逆位置リーディング講座10】⑧力 ~内なるパワーが空回り?優しさの軌道修正を~についてのお話をしていきます。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
力
一般的なウェイト版のタロットにおいて、「力」のカードに描かれているのは、勇敢な女性がライオンをなだめている印象的な絵柄。
内なるパワー・優しさ・自己コントロール…ちょっと「節制」のカードに近い意味が含まれているカードです。
ですから、その意味を知っていた場合、逆位置で出ると「え、私の力が足りないの?」「自制心が足りないってこと?」と不安になるかもしれません。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
今回は、「力」の逆位置が持つ意味を深堀りしていきます。
「力」逆位置=「弱い」ではない
正位置の「力」は、優しさや内面の強さ、柔軟なコントロールを象徴します。
暴力の力とは異なり、この場合の「力」は誰かを傷つけることはありません。
しかし、逆位置になると、それが「頑張りすぎ」「我慢のしすぎ」や「自分を責める方向」に出やすくなります。
日常にたとえるなら、「会社や家庭でいい人を演じすぎてヘトヘト」「恋人に合わせすぎて自分が空っぽになる」など、パワーの過剰供給状態…。
「パワーダウン」ではなく「力の方向を調整しよう」という合図です。
例えば、今まで他人にばかり注いでいた優しさを、今日は自分に向ける、など。
ライオンを押さえ込むより、一緒に寝そべって昼寝するイメージでとらえてみると良いでしょう。
自分を労わること、自分の本当の気持ちを解放することがキーポイントです。
恋愛・仕事・日常はどうなる?
恋愛で「力逆位置」が出たら、「尽くしすぎ注意報」。
相手に優しさを注ぐのは素敵なことですが、自己犠牲になっていないか振り返ってみましょう。
むしろ「ちょっと甘える」「弱音を見せる」ことで、相手の愛情を引き出せるタイミングでもあります。
仕事では「完璧を目指して自分を追い詰めるより、まあいいか精神を持つこと」がポイント。
ライオンをがっちり押さえ込むより、リードを緩めて共に歩くイメージを持ってみると良いでしょう。
日常では「頑張らない練習」をするのも効果的です。
何かを断る勇気を持つ、人のことより自分のことを優先してみる、一日スマホを置いて自分時間を作る、など「自分ファースト」の行動を少しずつ試すと、不思議とエネルギーが湧いてきます。
逆位置の力は「優しさのエコ化」とも言えるのかもしれませんね。
人の優しさや思いやりは無限ではないので、やはりそこは「省エネ」が必要ですよ。
逆位置を逆手に取る「ゆるパワー」の魔法
「力逆位置」は「弱さ」のカードではなく「ゆるパワー」を象徴するもの。
ライオンに噛まれる前に「今日はおやつ持ってきたよ」と差し出すような発想の転換がカギです。
例えば恋愛で「頑張って尽くす」より「相手の良いところを一つ褒めるだけ」に変える。
仕事で「全員をまとめなきゃ」より「一緒に考えてもらう」に変える。
こうした“脱・コントロール”が、かえって人間関係をうまく回すスイッチになります。
そして、自分の内側のライオン(感情や欲求)とも仲良くなること!
我慢されて押さえ込むより「今日は不機嫌な日なんだね、わかったよ」と受け入れると、逆位置はたちまち「自己理解」のカードに変身します。
逆さの力は、「戦う力」から「許す力」へのアップデート…!と考えるとちょっと気持ちがラクになりませんか?
まとめ~頑張らなくて良い。たまにはライオンとお昼寝を~
力の逆位置は、「あなたが弱い」というサインではなく、力の使いどころ・優先順位を見直そうというサイン。
頑張り屋さんほど出やすいカードです。
このカードが出たら、「私の中のライオンにお休みをあげよう」と思ってみてください。
押さえつけるより一緒にのんびり過ごすほうが、あなたのエネルギーはもっと大きく育ちます。
逆位置は、あなたの優しさをもっと自由に解放するための「ギフト」なのです。

