【タロット逆位置リーディング講座14】⑫吊るされた男 〜 視点が変わる、新しい世界の入り口〜
についてのお話をしていきます。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
吊るされた男
いつもと同じ景色なのに、何かが違って見える…そんな瞬間、ありませんか?
例えば、毎日同じ通勤路でも今日は「あれ、こんなカフェあったっけ?」と気づく瞬間や、長年の悩みがふと笑い話に変わる瞬間。
吊るされた男は、まさにそんな気づきを与えてくれるカード。
視点を変えることで新しい発見があるよ、と気づかせてくれる、ちょっと不思議なカードです。
では、そんなカードがひっくり返った時はどう解釈したら良いのでしょうか。
逆位置で見える「凝り固まった視点」
吊るされた男の逆位置は、通常の視点や固定観念が少しズレていることを伝えてくれています。
本来、正位置なら「一歩引いて見る勇気」や「犠牲を通じた気づき」を表すこのカードですが、逆位置は「視点が偏っている」「固執しすぎている」「自分を見失っている」状態を表します。
日常に置き換えると、例えば恋愛で「どうせ相手は変わらない」と思い込み、可能性を見落としてしまう。
あるいは仕事で「こうでなければ正解じゃない」と頑なにこだわるといったこと。
逆位置は、「そろそろ頭を柔らかくしたほうがいいよ」「他にも考え方があるかもよ?」とそっと教えてくれています。
子どもの頃、逆立ちすると視界が変わってワクワクした…なんて思い出はありませんか?
思考も同じです。
物事を逆さに見てみると自分でも気づかなかったクセや思い込みが浮かび上がるでしょう。
まさに日常のちょっとした目の錯覚のように、自分の考え方や行動パターンを見直すチャンスを与えてくれます。
「逆さの視点」がもたらす学び
逆位置の吊るされた男は、単なる警告だけではありません。
視点を変えることで、新しい世界への扉が開くヒントでもあります。
たとえば、恋愛で「相手の行動にイライラする」瞬間。
でも、それって本当に相手が悪いのでしょうか?
逆位置は「あなたの見方が偏っているのでは?」と気づかせます。
ちょっと立ち止まり、相手の立場や事情を想像することで、問題の本質が見えてきたりするのです。
仕事や人間関係でも同じで、「やらされ感」で取り組んでいたことも、角度を変えて見ると楽しさや意味を発見できることがあります。
逆位置はまた、「焦って行動しても空回りするかも」というサインでもあります。
だからこそ、あえて立ち止まり、物事を違う角度から眺める。
吊るされた男は、停滞や逆境を「変化のチャンス」に変える、柔軟な思考のトレーニングにもなるのです。
日常で活かす「視点チェンジ」のコツ
では、吊るされた男逆位置のメッセージを日常に取り入れるにはどうしたらいいのでしょうか?
おすすめは「逆さルーペ方式」。
つまり、普段の行動や考えを、あえて反対の立場や角度から見てみるのです。
例えば、恋愛で「また遅刻…!」とイラっとしたら、相手の事情を逆さ目線で想像してみる。
仕事で「この方法しかない!」と思ったら、そんな時こそあえて他の方法を試してみる。
日常にはびこる固定観念を逆さに見ることで、新しい気づきや発想が湧きやすくなります。
さらに、逆位置の吊るされた男は「短期判断NG」を示すことも。
焦って結論を出すより、一晩寝かせる、散歩して頭を冷やす、友人の意見を聞く。
そんな小さな工夫で、偏った視点や思い込みをリセットできるのです。
実は、占い師によって異なるリーディング
この「吊るされた男」は、正位置だと吊るされた状態。
だから歩けませんが、逆位置だと歩けるようになりますよね。
ゆえに、占い師さんによっては「制約が解かれて自由になる」「解放される」と読む方もいます。
しかし、タロットの教科書などには「思うように進めない」などあまりポジティブではない解釈で解説されているケースが多いです。
これはもう、リーディングする人の感性次第。
あなたは、ひっくり返った「吊るされ人」を見てどう感じますか?
解放感?それとも、戸惑い?不安?
あなたが感じたままをリーディングに反映させればOKです。
その時の状況やフィーリングで、カードが伝えるメッセージを受け取っていきましょう。
まとめ~いろんな角度で見ると物事の本質が見えてくる~
吊るされた男の逆位置は、一見停滞や迷いのカードに見えますが、実は「思考の偏り」に気付かせてくれるガイド。
逆さに世界を見ることで、普段気づかない思い込みや偏りに気づき、新しい発見やチャンスに出会えます。
恋愛でも仕事でも、人間関係でも、少し角度を変えてみるだけで世界は広がる。
吊るされた男逆位置は、固定観念を手放し、柔軟な発想で新しい自分に出会うためのチャンスを与えてくれるのです。

