タロットシンボルリーディング講座36回目の今回は、「扉」や「鍵」が象徴する秘密と解決の糸口についてのお話をしていきます。
「扉」と「鍵」は、スピリチュアルでは共に自己探求や変容を暗示するシンボルです。
例えば、夢の中で扉が登場する場合、それは変化への準備ができていることを暗示しています。
そして、鍵が登場する場合、その変化に必要なリソースが揃いつつあることを意味しているのです。
このように、「扉」と「鍵」は、私たちの精神的成長や目覚めのプロセスを深く反映しています。
タロットカードの世界では、これらのシンボルはどのように描かれているのでしょうか?
扉や鍵が持つ意味を深掘りしながら、タロットカードにおけるその役割を解き明かしていきましょう。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
扉と鍵の基本的なシンボル性
スピリチュアルな視点では、「扉」は境界線を象徴します。
それは、現実と潜在意識、過去と未来、自己と他者を隔てるものです。
一方、「鍵」はその境界を開くための道具であり、解決策や新たな理解へのアクセスを象徴します。
この二つの組み合わせは、人生の転機や未知への探求を示し、私たちに成長や変容を促す存在として描かれることが多いのです。
また、スピリチュアルな観点から見て、「扉」は、未知の世界や新たな可能性への入り口を象徴するものでもあります。
それは、私たちが成長し、新たなステージへ進むために越えなければならない境界線であり、挑戦を意味することも。
開かれた扉はチャンスや新しい道を示し、閉ざされた扉は、現状に対する限界や、まだ達成されていない目標を表しているのです。
一方、「鍵」は、その扉を開くためのツールとして、解決策や内なる力を象徴するもの。
鍵は「知恵」「直感」「潜在能力」といった形而上学的な解釈を含み、特定の問題や挑戦に対処する手段を表しています。
また、鍵を持つということは、制御や選択の力を持つことを意味し、それが私たちの人生における責任や自由を象徴する場合もあるのです。
扉が可能性の象徴であるなら、鍵はその可能性を開くための知恵や行動を表すもの。
実際に扉と鍵が登場するウェイト版タロットカードで、そのメッセージを受け取っていきましょう。
タロットカードにおける扉の意味
タロットカードの中で、扉が直接的に描かれているわけではありませんが、その象徴は背景や構図の中に隠されています。
★女教皇
「女教皇」のカードには、2本の柱が描かれています。
この柱の間には、幕(タペストリー)がかかっていますが、これはまさに「扉」の象徴です。
この幕の奥には秘密の知識や真実が隠されており、そこへ到達するには深い洞察と覚悟が必要です。
このカードにおける扉は、スピリチュアルな世界や未知の領域への入り口を示していると言えるでしょう。
★法王
法王の背後には、柱やアーチ型の入り口が描かれています。
この扉は、伝統や教えの中に隠された深い知識への入り口を象徴します。
法王は、その知識にアクセスするための「鍵」として機能し、学びや精神的な探求を促す存在なのです。
法王のカードが現れるとき、鍵となるのは教えやルール、あるいは先人の知恵です。
自分自身の経験だけでなく、外部のリソースに目を向けることが解決の糸口となるでしょう。
★死神
「死神」のカードには、背景に昇る太陽とアーチ型の門が描かれています。
この扉は、新たな始まりと変化を象徴し、死が終わりではなく新しい物語の幕開けであることを暗示するもの。
死神のカードが示す扉は、過去を手放すことで新たな未来への鍵が見つかることを意味します。
恐れを手放すことが、扉を開ける鍵となるでしょう。
★世界
「世界」のカードでは、中央の女性が月桂冠に囲まれた楕円形の構図の中に立っています。
この楕円形は扉のような形をしており、完成や統合、新しいステージへの移行を象徴しています。
これは、扉が未来への進展や自己実現の入り口であることを暗示しているようです。
鍵の意味とその象徴
鍵は、人生における「解決の糸口」を象徴します。
それは、未知の扉を開ける手段であり、困難な状況における突破口を表すでしょう。
★隠者
「隠者」のカードでは、老人がランタンを手に持っています。
このランタンは光を放つ鍵のような役割を果たしており、真実や知識への道を照らしています。
ここでの鍵は、物理的なものではなく、内なる探求や精神的な洞察を象徴しているのです。
★運命の輪
「運命の輪」は、人生の周期や変化を示すカードですが、その中央の輪は鍵穴のようにも見えます
このカードが示すのは、人生の転機において何かを「開ける」ための機会や選択肢が訪れるということです。
正しい鍵を使うことで、新たな可能性が開かれることを暗示しています。
扉と鍵が示す二重のメッセージ
興味深いのは、扉と鍵が同時に示す「制限」と「自由」という二重性です。
扉が閉ざされている場合、それは制限や課題を象徴します。
しかし、鍵を見つけて扉を開くと、その先には自由や解放が待っています。
このプロセスは、タロットカードのリーディングにおいても重要な意味を持ちます。
多くの場合、タロットカードが示す鍵は、物理的な道具ではなく私たち自身の内なる力や洞察を指しています。
「扉を開ける鍵が見つからない」と思うとき、それは外部に答えを求めすぎている状態かもしれません。
実際の鍵は、自分の中にある感情や信念を見つめ直すことで得られることが多いのです。
例えば、「恋人」のカードでは、二人の人物が天使の前で立っています。
ここには扉や鍵の描写はありませんが、二人の間にある「選択」が鍵となり、愛や関係の新たな扉を開けることを示唆しているのです。
まとめ
ウェイト版タロットカードにおける「扉」と「鍵」は、単なる象徴ではなく、私たちの人生の課題や成長を深く反映しています。
扉が閉じている場合でも、鍵を見つけることでその先の可能性を開けることができるという希望を教えてくれるのです。
タロットリーディングでは、扉や鍵が示すメッセージを注意深く読み解き、それらが象徴している人生の課題と解決の糸口に目を向けてみましょう。
それはきっと、新たな視点や道筋を見つけるヒントとなるはずです。