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【インド占星術×カルマ講座8】出生図の「金星」と「カルマ」

【インド占星術×カルマ講座8】出生図の「金星」と「カルマ」のアイキャッチ画像 インド占星術×カルマ講座
この記事は約5分で読めます。

インド占星術×カルマ講座では、インド占星術をカルマという視点でご紹介していきます。

8回目の今回は「出生図の金星とカルマ」というお話をしていきます。

まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。

ヴェーダの二人のグル

ヴェーダでは、グルと呼ばれる存在が二人存在しています。
神々のグルである木星と、阿修羅のグルである金星の二人です。

神々のグルである木星の神様はブリハスパティで、高次のエネルギー、心を意味します。
そして、阿修羅のグルである金星の神様はシュクラチャリヤで低次の心を意味するなどとも言われていたりします。
シュクラとは、サンスクリット語で純粋、白、また、生殖を意味したりします。
甘いものを意味したりも。

今回は阿修羅のグルである金星について、掘り下げていきます。

西洋占星術では、金星は愛の女神、ビーナスを象徴し、とても良い吉星とされていますよね。
インドでも金星は吉星と言えば吉星ですが、西洋とは少し捉え方が異なります。
もちろんインド占星術でも愛や喜びという面を持つ金星ですが、もっと複雑な性質が金星には与えられています。
なぜなら、阿修羅グループのグルな訳ですから。

木星との対比で考えると、木星は精神性の星であり、金星は物質的な星です。

7回目の木星のカルマの講座で、グルとは人生を示す存在だというお話をしてきました。

古代の賢者たちは、神々も悪魔もグルを必要としていることに気づいていたとのこと。

ヴェーダでは、木星のブリハスパティを神々のグル、金星のシュクラを阿修羅、悪魔のグルと呼びますが、ここで言う神と悪魔とは、内なるエネルギーのことを指します。

木星は、内なるポジティブなエネルギー、金星は内なるネガティブなエネルギー。

それぞれに、グルが必要だということなのです。

金星の意味するグルは、自分自身の中にいる悪魔を鎮めてくれる存在になります。

インドの神話では、神様たちはいつもグルの言うことを聞きますが、阿修羅たちはいつもグルの話に耳を傾ける訳ではないようです。

そんな阿修羅たちを取りまとめているのがシュクラ、金星なわけですから、
ある意味かなりのやり手とみることもできますよね。

金星の意味するカルマは?

では、金星の意味するカルマとは?

私たちの魂は、輪廻転生していく中で「愛や美、喜び」を学んでいきます。
魂は今世この世にやってきたとき、愛するもの、美しいもの、喜びを与えられるもの、これらを受け取る力を持って生まれてきています。

人によって、何を愛し、何を美しいと感じ、何に喜ぶのか。
異なりますよね?

金星とは、魂が生まれ変わっても引き継いで大切にしているものを引き寄せてくれる存在だということになります。

つまり、魂が魅力的だと感じるものを金星が引き寄せてくれるということ。

自分の人生で引き寄せる愛は?
そして、なぜそれを引き寄せるのか?

チャートの金星を見ることで、知ることができます。

金星の神話から学べること

別の側面からも、みていきます。

金星の神話はたくさんありますが、その中の一つの神話の中で、金星シュクラは娘の愛を叶えようと、娘が恋したお相手との策略結婚の手助けを行ったというお話があります。

無事、娘は愛する人と結婚することができましたが、お相手が愛していたのは別の女性でした。

形だけ結婚することができても、シュクラの娘は幸せになることは出来なかったという物語です。

この神話から学べることは、形だけ、物質的なものを手に入れたとしても、本当の永続的な幸せは保証されないということですよね。

この金星の神話のように、何らかの策略により願望を満たすことはできるかもしれません。
でも、本当の意味で満たされるのか?というと、それはまた異なります。

つまり、一時的な楽しみ、快楽を得ることができても、永続的な幸運は手に入らないということを、魂は金星を通して教えてくれているのではないでしょうか?

それでは、永続的な幸せはどうしたら手に入るのか?

外に幸せを求めている限り、永続的な幸せを手に入れることはできません。

「自分で自分を満たしてあげられること」
「今あるものに満足できる自分でいること」

幸せは自分の責任、つまり自分で決めることです。

誰かが、何かが幸せにしてくれるのではなく、誰かが孤独から救い出してくれる訳でもありません。

自分自身の幸せに責任を持ち、金星の教えてくれる愛の光と喜びで、自分自身のカップを満たしてあげること。

この学びを終えた段階で運命の人に出会えることで、カップを満たすことができるようになるのではないでしょうか?

金星、シュクラが阿修羅のグルで、自分自身の中に存在している阿修羅だったとしたら、自分自身の中にいる悪魔的存在は何なのか?

これに気づき、自分の中の悪魔との戦いに勝利できたとき、金星のカルマを超えることができるのかなと感じます。

金星は、物質的な星ではありますが、それだけではなくグル的存在なので別の視点から見たら精神的な教師の役割も担っています。

ただ、神話によるとシュクラは片目の存在なので、木星のように超然としていないだけで、片目の揺れ幅が大きかったとしても、自分次第で飼い慣らすことができるのではないでしょうか?

まとめ

それではまとめです。

金星という惑星は、インドのヴェーダでは木星との対比で
木星が神様グループのグル、金星は阿修羅グループのグルであるということ。

物質的な幸運を象徴する星ですが、過去生からの愛や美、喜びについての学びを今世に持ち越してきています。

カルマ的視点で見ると、一時的な、物資的な幸せだけではなく、本当の意味での幸せは何なのか?
に気づかせてくれる存在が、金星だということですね。