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【インド占星術×カルマ講座6】出生図の「火星」と「カルマ」

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この記事は約6分で読めます。

インド占星術×カルマ講座では、インド占星術をカルマという視点でご紹介していきます。

6回目の今回は「出生図の火星とカルマ」というお話をしていきます。

まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。

火星=凶星だけではない

火星という星は、西洋占星術でもインド占星術でも土星と並んで嫌われる、いわゆる「凶星」とカテゴライズされる惑星になります。

もちろん凶星としての側面が強いことは否定できませんが、人によっては火星がチャートの中で良い惑星であることも無きにしも非ずです。

また、両軸で考えると、火星にももちろんポジティブな面とネガティブな面、両方あるということですね。

カルマという視点で火星を考えてみると、火星は行動の星になるため、カルマを作るという意味で重要な役割を果たしている星になります。

良くも悪くも、行動することでカルマはできます。
もちろん、行動しない選択をすることでカルマを作ってしまう場合もありますが・・

火星の一つの性質である「衝動」によって、カルマができることも多々あると言えますね。

覆水盆に返らずという言葉がありますが、
人生において、なんてことをしてしまったんだろう・・という場面は誰の人生でもよくあるはずです。

火星は最も規律がない星と言われていて、火星の辞書に「○○しなければならない」という言葉は存在していません。

成熟した惑星=アートマカラカ

インド占星術のチャートでは、太陽はナチュラルなアートマですが、もう一つ、チャートの中で一番度数が高い惑星を「アートマカラカ」と呼びます。

アートマカラカは、最も成熟した惑星ということで、魂の存在という見方をすることができます。

全ての方々のチャートで太陽はナチュラルなアートマ=魂ですが、アートマカラカの惑星は、度数が一番高い惑星になるため、その方その方のチャートで異なります。

アートマカラカを読んでいくことでも、今世の魂について知ることができます。

太陽という惑星は、12ヶ月かけて黄道12宮を一周します。
1ヶ月かけて各星座を移動しながら、カルマと向き合います。

ヨガでとても有名なのが、太陽礼拝になります。
光を与えてくれる太陽に感謝すること、そして心と体を繋ぐために行う礼拝ですね。

太陽礼拝は、サンスクリット語で、

・太陽=スーリヤ
・礼拝=ナマスカーラ

スーリヤナマスカーラと言い、インドの方でしたら誰でも知っている、有名な礼拝になります。

太陽礼拝は12のポーズで構成されていますが、これは、1ヶ月ごと、十二ヶ月かけて黄道12宮を一周する太陽に、敬意を表しているということですね。

なぜなら、太陽は魂を象徴しているからです。

インドの伝統では、全てのスピリチュアルな行事は日の出前から行われます。プージャなども早朝から行われることが多いようです。

太陽は光であり、魂です。
太陽礼拝、スーリヤナマスカーラは、魂に敬意を示すことにも繋がりますね。

火星を飼い慣らす

インド占星術、ジョーティッシュのチャートでは、
火星は牡羊座と蠍座を支配しています。

牡羊座といえば、12星座の最初の星座で、開拓するための恐れを知らない星座です。
蠍座といえば、深く深く、内に入っていく、外ではなく内側に開拓していく星座ですね。

火星の恐れ知らずのエネルギーも人生を切り開いていく上でとても大切なエネルギーですし、自分自身の内側を探求していく、深めていくエネルギーも、自分を知ることで良い人生を作っていくことができるようになるため、とても大切なエネルギーになります。

凶星として、怒りのエネルギーだったり衝動性にフォーカスされがちですが、他の人たちが行かない場所へ連れて行ってくれる。
そんなポジティブな側面を持っているのも、火星なのです。

牡羊座の火星は外へ外へ、蠍座の火星は内へ深いところへ連れて行ってくれます。

それにより、変容をもたらしてくれる存在でもある訳です。

私たちが生きているこの世界は、物質世界です。
魂がこの世にやってきて、肉体という器を与えられる訳なので、肉体を使ってより高みを目指していく、自らの行動によってカルマを浄化したり、より高いカルマを生み出していくことができるのは、火星の存在があるからなのです。

これまでのインド占星術×カルマ講座でもお伝えしてきましたが、私たちの魂は、生まれた時になんらかのカルマを受け継いで生まれてきます。

受け継いだカルマは、占星術のチャートにも示されていますが、過去の人生の全ての行動が、出生時に全て明らかになるということですね。

例えば性質だったり、どんなエネルギーを持っているのかだったり。
9つの惑星に埋め込まれるということなのです。

もしもあなたのチャートで、火星のネガティブな部分がフォーカスされているのだとしたら、一旦それは持って生まれたカルマだと受け止め、何をしていくことで人生の改善ができるのか?を考えていくことがポイントです。

持って生まれたもの、過去生の行いを恨んでも、何も状況は変わりません。
一度行ってしまった行為は、自分自身でどうにかする必要があるためです。

火星が怒りのエネルギーにフォーカスされてしまっていたら、それを行動力に変えるための努力をしてみたり。

その怒りを自分自身に向けてしまっている場合はかなりしんどい思いをしているはずなので、怒りをなんらかの探求心に変えてみたり。

こういうものを持って生まれてきているんだ。
と自分自身を知ることがジョーティッシュの目的です。

そして、知った後はどう浄化していけばいいのか?
そこまで考えていくことで、人生を変えていくことができるようになります。

もちろん、私たちの人生は、過去のカルマだけで作られるのではなく、生まれてからこれまでの間生きてきた環境の中でできてしまったプログラム、ブロックによっても作られていきます。

過去生で出来てしまったカルマを浄化して手放すことができるように、生きている中で、これまでの人生で出来てしまったブロックも、手放すことが出来ます。

カルマを浄化し、良い人生を創造していくことが、人生の目的の一つです。

ヴェーダでは、心をどう変えていくか?
心の質、思考の質をどう変えるのか?が鍵となりますが、私たちの人生は、どんな自分で、どんな価値観で、何を大切に生きていくのか?

ここ次第で、行動から環境から全て変わっていきます。

つまり、マインドが変われば全て変わる。

これは、ヴェーダの叡智、各種心理学など、洋の東西を問わず、様々な分野で伝えられていることになります。

月の示すマインドが変わることで、火星の意味する行動部分も全て変わります。

だからこそ、インド占星術では、月がとても大切な惑星として伝えられているのではないでしょうか?

まとめ

それではまとめです。

火星は、西洋占星術でもインド占星術でも、凶星としての位置付けですが、両極で考えるとネガティブな側面だけではなく、ポジティブな側面も持ち合わせているということ。

もし、火星のネガティブ面、怒りや衝動ばかりが強調されているのであれば、意識的に、火星のポジティブ面、行動や探求に焦点を当てていくことで、大きく人生は変容していくはずです。

物質社会を生きている以上、行動しないことには何も変わりません。

火星を律することが出来るようになることで、私たちの人生は、変わっていくはずです。